パピーウォーカーとリタイア犬ボランティアについて
パピーウォーカーとは?
将来盲導犬として訓練を受ける子犬(パピー)は生後2ヶ月から1歳になるまでの約1年、一般のご家庭で節度ある愛情を持って大切に育てられます。
視覚障がい者の生活と社会参加を補助する盲導犬。その盲導犬育成にとって、大変重要な役割を担う飼育ボランティアを「パピーウォーカー」といいます。
子犬はパピーウォーカー宅に委託され、人と生活を共にし、食事や排泄などリズムやルールを学びながら
成長していきます。
子犬は生後6ヶ月齢までの期間は特に重要であり、主に躾(しつけ)に重点が置かれます。
但し、しつけとはいってもスパルタ的なものではなく、盲導犬となる子犬には「叱るより褒めて育てる」といった育成方針があり、人と接し、人と様々な場所に出かけ、人から多くのことを学びながら成長していきます。
盲導犬の育成には欠かせないパピーウォーカーは、犬が学ぶだけでなく、人も犬と過ごした日々の中からより多くのことを教わる「貴重な一年」となります。
引退犬里親ボランティアとは?
盲導犬は平均10歳になると、盲導犬としての活動を終え、引退します。
これまでユーザー(*1)さんの傍らで、ユーザーさんの安全を守りながら、立派に働いた素晴らしい犬たちを一般のご家庭で、家族の一員として尊敬と愛情を持って最期までお世話をするボランティアを「引退犬ボランティア」(*2)といいます。
犬は人のおよそ4倍以上の速さで成長します。盲導犬も人と同じく加齢と共に体力・視力の低下により、段々とユーザーさんを安全に誘導する事が困難になってきます。 個体差で違いはありますので断定は出来ませんが、8歳〜9歳で引退する犬もいれば、10歳でもユーザーさんの歩行をサポートする盲導犬もいます。
近年の傾向としては、元気なうちに引退し、一般のご家庭で家庭犬として過ごしたり、引退犬のための施設で余生を過ごすこともあります。
長い時間を人と過ごし、人とともに頑張った引退犬を温かく迎え入れ、労わり、
ゆっくりとした安らぎの時間を与えてくれる「引退犬里親ボランティア」は、とても大切な役割を担っています。
※1…盲導犬使用者
※2…引退犬ボランティアは、リタイア犬ボランティアともいいます。
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